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骨粗しょう症(骨粗鬆症)の治療

骨粗鬆症の治療骨粗しょう症(骨粗鬆症)とは、骨に小さな穴が多発する症状で、背中が曲がったり、痛みや骨折が起こることがあります。これによって、寝たきりの症状になることがあり、症状が現れた場合は、早期に治療することが大切です。

どんな人がかかりやすいの?

老化、閉経後の女性、カルシウムやビタミンDの摂取不足、運動不足、過剰なアルコール摂取、喫煙、ステロイド薬の長期使用されている方が、かかりやすい病気と言われております。

特に、60歳以上の女性がかかりやすいということが言われております。

 

どうやったら骨粗しょう症ってわかるの?

南多摩クリニックでは、骨密度測定器があります。まずはそれで検査をしてみてください。

 

骨粗しょう症と診断されたら、どんな治療があるの?

治療方法は以下の通りです。

  1. 薬物治療: ビスホスホネート薬、セレクティブエストロゲン受容体モジュレーター(SERMs)、パラサイトホルモンアナログ(テリパラチド)、モノクローナル抗体(デノスマブ)などが用いられます。
  2. 運動療法: ウォーキング、筋力トレーニング、バランストレーニングなどが効果的です。
  3. 栄養療法: カルシウム、ビタミンD、タンパク質などをバランス良く摂取することが大切です。
  4. 外科治療: 骨折が起こった場合、固定術、骨接合術、人工関節置換術などが行われます。

 

南多摩クリニックでは、骨粗しょう症に対して、3種類の薬を用いて治療していきます。患者さんの状況を見ながら、ドクターが判断していきます。

具体的にボンビバ、テリボン、イベニティを用いて、骨粗しょう症の治療にあたります。

では、その3種類の薬ってどんなものか紹介を致します。

  1. ボンビバ(イバンドロン酸): ビスホスホネート薬の一種で、骨の再吸収を抑制し、骨密度を増加させる効果があります。1ヶ月に1回、朝食前に空腹時に、コップ1杯の水と一緒に服用します。
  2. テリボン(テリパラチド): パラサイトホルモンアナログの一種で、骨形成を促進し、骨密度を増加させる効果があります。1日1回、皮下注射で投与します。
  3. イベニティ(ロモソズマブ): モノクローナル抗体の一種で、骨形成を促進し、骨の再吸収を抑制する効果があります。1ヶ月に1回、静脈注射で投与します。

これらの薬は、いずれも医師の指示に従って、適切な頻度で使うことが大切です。また、副作用や注意事項もあるので、医師のアドバイスを受けながら治療を進めます。

 

骨粗しょう症の歴史

余談になりますが、最近よく聞く「骨粗しょう症」ですが、どんな歴史があるのか、調べてみました。

  1. 1940年代: この時期まで、骨折は単なる外傷と考えられ、骨粗しょう症という概念は存在していませんでした。

  2. 1941年: アメリカの外科医、フラー・アルブライト(Fuller Albright)が、閉経後の女性における骨の量の減少と、それに伴う脊椎骨折のリスクの増加について報告しました。これが、骨粗しょう症の最初の報告とされています。

  3. 1970年代: 骨密度測定法が開発され、骨粗しょう症の診断が進むようになりました。

  4. 1980年代: ビスホスホネート薬が開発され、骨粗しょう症の治療薬として使用されるようになりました。

  5. 1990年代: 骨粗しょう症の治療薬が多く開発され、治療法が進化しました。

  6. 2000年代: モノクローナル抗体、パラサイトホルモンアナログなど、新しい治療薬が開発され、治療の選択肢が広がりました。

というように、1970年代に骨密度測定法ができてから、骨粗しょう症の診断が進むようになったんですね。

日本の寿命もそのころからどんどん高齢化が進んできましたので、骨粗しょう症にかかる方も増えてきたと言われております。

 

データで見る骨粗しょう症

骨粗しょう症は、閉経後の女性に特に多く見られる病気です。閉経によってエストロゲン(女性ホルモン)の分泌が減少すると、骨の再生速度が落ち、骨密度が低下することが知られています。

データについてですが、例えば、アメリカでは、50歳以上の女性の約50%、男性の約20%が、骨粗しょう症や低骨密度による骨折のリスクがあるとされています。また、世界保健機関(WHO)によると、世界中で約2億人の女性が骨粗しょう症に罹患しているとされています。

日本においても、骨粗しょう症の患者数は、年齢とともに増加しており、特に女性では、閉経を迎える50代以降に急激に増加しています。日本骨粗しょう症学会の報告によれば、日本の50歳以上の女性の約4人に1人(約25%)、男性だと12人に1人(約8%)が、骨粗しょう症または低骨密度であるとされています。

 

女性が骨粗しょう症にかかりやすい理由は分かったのですが、なぜ男性は女性ほどかからないのでしょうか?

男性が女性に比べて骨粗しょう症になりにくい理由は、主にホルモンの違いに起因すると言われております。

  1. ホルモンの違い: 女性ホルモンであるエストロゲンは、骨の再生を助ける役割を果たします。女性は閉経を迎えるとエストロゲンの分泌が減少するため、骨密度が低下しやすくなります。一方、男性は男性ホルモンであるテストステロンの分泌量が徐々に減少するものの、それがエストロゲンに変換され、ある程度骨の再生を助ける効果があります。

  2. 骨のピーク密度: 男性は女性に比べて、骨のピーク密度(骨の最も密な状態)が高いため、同じ年齢であっても骨密度が高い傾向にあります。このため、骨が脆くなりやすい骨粗しょう症になりにくいです。

  3. 骨の損失速度: 女性は閉経を迎えると、数年間で急激に骨密度が低下します。一方、男性の骨密度の低下は、徐々に進行するため、骨粗しょう症になりにくいです。

これらの理由から、男性は女性に比べて骨粗しょう症になりにくいとされていますが、加齢によって男性ホルモンの分泌が減少するため、高齢になると男性でも骨粗しょう症になるリスクが高まります。

 

このように、骨粗しょう症は、閉経後の女性に特に多く、年齢とともに患者数が増加する傾向にあることが、データからも確認できます。

ですので、ぜひ男性も女性も50歳を過ぎたら、定期的に骨密度測定をして、なるべく骨粗しょう症にかからないようしましょう。

 

 

 

 

 

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