肩の脱臼かと思った時に気をつけるポイント
肩の脱臼が疑われる場合、以下のポイントに気をつけることが重要です。
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動かさない:無理に動かさず、できるだけ固定するようにします。三角巾やタオルなどで腕を体に密着させると良いです。
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冷やす:腫れや痛みを抑えるために、氷嚢や冷たいタオルで患部を冷やします。ただし、直接肌に氷を当てず、タオルで包むようにしましょう。
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医療機関へ:早急に病院や診療所に行き、専門医の診察を受けることが大切です。肩の脱臼は専門的な処置が必要です。
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痛み止めの使用:痛みがひどい場合は、市販の痛み止めを使用することができます。ただし、医師の指示に従って使用してください。
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過去の脱臼歴:以前に肩を脱臼したことがある場合、その情報を医師に伝えます。再発のリスクがあるため、適切な治療が必要です。
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温めない:初期の段階では冷やすことが重要で、温めると腫れや炎症が悪化する可能性があります。
肩の脱臼は適切な治療とリハビリが重要ですので、医師の指示をしっかりと守りましょう。
肩の脱臼時は動かさない方がいい?
肩を脱臼したのと同時に骨折することもある?
肩の脱臼と同時に骨折が起こることもあります。
このようなケースは「骨折脱臼」と呼ばれ、特に重大な損傷となります。
以下のような状況で起こることが多いです。
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激しい衝撃:交通事故や高所からの転落、スポーツ中の激しい衝撃などによって肩に強い力がかかると、脱臼と骨折が同時に起こることがあります。
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老化による骨の脆弱性:骨が弱くなると、比較的軽い衝撃でも骨折脱臼が発生することがあります。特に高齢者や骨粗鬆症を患っている人がこのリスクにさらされます。
骨折脱臼の症状
骨折脱臼が疑われる場合、以下の症状が見られることがあります。
- 激しい痛み:脱臼だけでなく、骨折による痛みも加わるため、非常に強い痛みを感じます。
- 変形:肩や腕の異常な形状や、関節が外れたような見た目になることがあります。
- 腫れと内出血:患部が腫れ、内出血によるあざが見られることがあります。
- 動かせない:腕や肩を動かすことが極めて困難であり、痛みが増すため動かさないようにします。
応急処置と治療
骨折脱臼が疑われる場合、以下の処置を行います。
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固定する:動かさないように腕を固定します。三角巾やタオルなどを使って腕を胸に固定します。
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冷やす:腫れや痛みを抑えるために氷嚢や冷たいタオルで患部を冷やします。ただし、直接肌に氷を当てないようにします。
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医療機関に行く:早急に病院や診療所に行き、専門の医師による診断と治療を受けることが必要です。レントゲンやMRIなどの画像診断が行われ、適切な治療が決定されます。
肩の脱臼や骨折脱臼は重大な怪我ですので、自己診断や自己治療を避け、専門の医師の指導を仰ぐことが大切です。
骨折脱臼は手術が必要?
骨折脱臼が発生した場合、手術が必要になることが多いです。
ただし、具体的な治療方法は骨折の種類や重症度、患者の年齢や健康状態などによって異なります。
以下は、骨折脱臼に対する一般的な治療アプローチです。
手術が必要な場合
骨折脱臼の手術は以下のような状況で必要とされます。
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複雑骨折:骨が複数の破片に分かれている場合や、骨がずれている場合には手術が必要です。
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関節内骨折:骨折が関節の中に及んでいる場合、正確な整復(骨の位置を元に戻すこと)と固定が必要です。
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神経や血管の損傷:骨折や脱臼によって神経や血管が損傷している場合、これを修復するための手術が必要です。
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不安定な脱臼:脱臼が非常に不安定で、自然に元に戻らない場合、手術によって関節を安定させる必要があります。
手術の種類
骨折脱臼の手術には以下のような方法があります。
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オープンリダクションおよび内部固定(ORIF):骨を元の位置に戻し、プレートやネジ、ピンなどで固定する手術です。
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関節鏡手術:小さな切開を通じて関節内を視覚化し、損傷を修復する手術です。
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神経・血管の修復:損傷した神経や血管を修復するための手術です。
手術が不要な場合
軽度の骨折脱臼の場合や、手術リスクが高い患者には以下のような保存療法が選ばれることもあります。
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整復:骨や関節を元の位置に戻す手技です。整復後、ギプスやスリングなどで固定します。
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安静と固定:固定具を使用して患部を安静に保ち、自然治癒を促します。
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リハビリテーション:回復を促進し、機能を取り戻すためのリハビリテーションが行われます。
骨折脱臼の治療は個別のケースによるため、専門の医師による診断と治療計画が重要です。
患者の具体的な状況に応じて最適な治療方法が選択されます。
肩が脱臼してしまった時は、自分で整復しても大丈夫?
肩が脱臼した場合、自分で整復しようとするのは避けるべきです。
以下の理由から、専門の医師による診察と治療を受けることが重要です。
自己整復が危険な理由
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追加の損傷リスク:不適切な整復操作により、周囲の筋肉、靭帯、神経、血管などをさらに損傷するリスクがあります。
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正しい技術の必要性:整復には正しい技術と経験が必要です。誤った方法で行うと、関節や骨の位置が正確に戻らず、将来的に再発しやすくなる可能性があります。
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合併症のリスク:肩の脱臼には骨折や神経損傷などの合併症が伴うことがあります。これらの合併症を見逃すと、後で治療が難しくなる場合があります。
正しい対処法
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動かさない:肩を固定し、無理に動かさないようにします。三角巾やタオルで腕を体に密着させるように固定します。
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冷やす:腫れや痛みを抑えるために、氷嚢や冷たいタオルで患部を冷やします。直接肌に氷を当てないように、タオルなどで包みます。
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医療機関へ行く:早急に病院や診療所に行き、専門の医師による診察と治療を受けます。医師はレントゲンなどの画像診断を行い、適切な整復方法を選びます。
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安静にする:整復後もしばらくは安静にし、医師の指示に従ってリハビリを行います。
肩の脱臼は専門的な知識と技術が必要な怪我ですので、自己判断で整復を試みるのではなく、必ず医療機関で治療を受けることが重要です。