帯状疱疹のワクチン、2種類のどちらを選べばいい?
「帯状疱疹のワクチンを打とうと思ったら、2種類あると言われた」。どちらを選べばよいのか迷われる方は多くいらっしゃいます。
値段も回数も効果も違うため、単純に「高いほうがよい」とは言い切れません。判断の材料になるよう、違いを整理します。
そもそも帯状疱疹とは
子どものころにかかった水ぼうそうのウイルスが、神経に潜んだまま眠っています。加齢や疲労で免疫の力が落ちると再び活動を始め、体の片側にピリピリした痛みと帯状の発疹を起こします。
80歳までにおよそ3人に1人が経験するといわれ、決して珍しい病気ではありません。
やっかいなのは、皮膚が治ったあとも痛みだけが残ることがある点です。これを帯状疱疹後神経痛といい、年齢が上がるほど残りやすくなります。
2種類のワクチンの違い
生ワクチン(ビケン)
- 接種回数:1回
- 予防効果:5〜6割程度とされ、年月とともに弱まっていきます
- 副反応:比較的軽いとされています
- 費用:抑えられます
- 注意点:免疫を抑える治療を受けている方は接種できません
不活化ワクチン(シングリックス)
- 接種回数:2か月あけて計2回
- 予防効果:高く、効果が長く続きます
- 帯状疱疹後神経痛を防ぐ効果も期待できます
- 副反応:接種部位の痛みや発熱、だるさが出やすい傾向があります
- 費用:高くなります
- 注意点:免疫を抑える治療中の方にも接種できます
どちらを選べばいい?
絶対的な正解はありませんが、次のような考え方があります。
不活化ワクチンが向いている方
- 予防効果を重視したい
- 後遺症の痛みを何としても避けたい
- 免疫を抑える治療を受けている
- 2回通院することに支障がない
生ワクチンが選ばれることが多い方
- 1回で済ませたい
- 費用を抑えたい
- 副反応をできるだけ軽くしたい
- 通院の負担を減らしたい
「2回通うのが難しいから打たない」というのが一番もったいない選択です。1回で済む生ワクチンでも、打たないよりははるかに予防になります。迷ったらご相談ください。
町田市の助成について
帯状疱疹ワクチンは2025年4月から定期接種になりました。町田市では、年度末時点の年齢が65歳の方と、経過措置として70・75・80・85・90・95・100歳の方などが助成の対象です。
対象年齢や実施期間は年度ごとに変わりますので、最新の内容は町田市の帯状疱疹予防接種のページでご確認ください。なお、50〜64歳の方を対象とした市の任意接種助成は終了しています。
助成の対象にならない年齢でも、50歳以上であれば自費で接種できます。
よくあるご質問
過去に帯状疱疹にかかりました。打つ意味はありますか?
あります。以前は「一度かかれば二度とならない」と言われていましたが、再発することが分かっています。
水ぼうそうにかかった記憶がないのですが
日本人の多くは子どものころに感染しています。記憶がなくても、体内にウイルスを持っていると考えられます。
インフルエンザワクチンと同時に打てますか?
取り扱いはワクチンの種類によって異なります。接種の間隔については診察の際にご案内します。
副反応が心配です
不活化ワクチンは接種部位の痛みや発熱が出やすい傾向がありますが、数日で治まることがほとんどです。持病がある方は事前にご相談ください。
もし発症してしまったら
ワクチンを打っていても、まれに発症することがあります。その場合は発疹が出てから72時間以内に治療を始めることが重要です。
当院では抗ウイルス薬による治療に加え、痛みが長引いた場合の神経ブロックにも対応しています。理事長は麻酔科標榜医の資格を有しており、神経根ブロックはエコーガイド下で行っています。
まとめ
帯状疱疹のワクチンは2種類あり、回数・効果・費用・副反応が異なります。効果を重視するなら不活化ワクチン、手軽さと費用を重視するなら生ワクチン、というのが大まかな目安です。
どちらにしても、打たないという選択より打つほうが予防になります。50歳を過ぎたら、一度検討してみてください。
帯状疱疹の予防接種と治療/予防接種 ※接種は予約制です。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療に代わるものではありません。
※ワクチンの適応や費用は変更されることがあります。最新の情報はお問い合わせください。
